counter
  1. 13:11 6th Sep 2011

    Notes: 3

    シリコンバレー精神

    シリコンバレーで長年事業を営んでいらっしゃる磯松さんと Mountain View ダウンタウンの Castro 通りで会食。北米体験を共有して、話が弾みに弾んだ。実は話が楽しすぎて具体的内容を良く覚えていないw

    磯松さんは20年前にネバダ州立大学のコンピューターサイエンス学科を卒業し、シリコンバレーで就職。ずっとクレジットカードの決済システム関係のお仕事をされてきた。数年前からはある米国企業のCEOを務める。偉い方なのに偉ぶらず、とても感じのよい方だった。

    シリコンバレー精神に関するお話が大変興味深かった。磯松さん曰く、多くの地域が「第二のシリコンバレー」を目指しているが、結局、本家シリコンバレーを超えるものは生まれていない。その理由は、模倣者たちがある重大なポイントを見落しているのではないか、と。シリコンバレーの強さの源泉は技術力だけではないのだ。むしろ、その技術者たちを支える「縁の下の力持ち」たちの層の厚さにある。シリコンバレーのベンチャーキャピタルやエンジェルたちは非常に忍耐強く、他の地域ならリスクが高すぎて手が出せないような技術にも投資する。彼らは単にカネ儲けを目指しているのではなく「こうやって投資することによって若者たちに希望を与えて明日のシリコンバレーを作るのだ」という自負心が強いのだという。

    この話に私は深く頷かざるを得なかった。実は、技術だけをやりたいなら別に東京にいればいい。東京にはものすごい数の技術勉強会が存在し、毎日、どこかで技術者たちが活発に技術情報を交換している。ただ、東京の勉強会には全くカネのにおいがしない。技術者たちは、まるで修行僧のように技術の研鑽を深めるだけである。だが、イノベーションは単に技術の進歩だけでは起こらない。それに加えて、採算が取れる事業としての基盤を持って、技術を広く社会に普及させ、ついに社会を変革させることよって完成するのである。技術屋とビジネスマンが全く別の世界に生きている東京の状況では、おもしろい技術者のアイディアが事業化される可能性がほとんどないのだ。

    私は、常に技術と社会の接点に興味を持ってきた。技術だけで満足できる技術者ではないのである。だから、シリコンバレーは私が活動するには最適な場所のように思える。将来的に、私は何らかの形でイノベーションを加速するような仕事に就きたい。自分で起業することかもしれないし、ひょっとしたらベンチャーキャピタルのような形かもしれない。私が USCPA の勉強をしたのも、シリコンバレーを財務的な立場からも見られるようになりたいという気持ちが密かにあったのだ。

    私たちがコーヒーを飲んだのは、ヒッピーぽいオシャレなカフェなのだが、これを経営するのは、実は「地域に奉仕する」ことを標榜する NPO だという。しかも、ここはカジュアルな服装のギークと謹直なスーツの投資家たちが膝付き合わせて真剣な会話を交わす場所らしい。シリコンバレーって本当に面白いね。

     
    1. yoshiaki reblogged this from elm200
    2. elm200 posted this